ぼらんてぃあ通信, 月刊通信

サウンド・オブ・メタルー聞こえるということー

ドラムのイラスト

 最近見た映画で印象的だった作品があります。第93回アカデミー賞で作品賞を含む6部門にノミネートされ、編集賞と音響賞を受賞した「サウンド・オブ・メタル-聞こえるということ-」です。2019年にトロント国際映画祭でプレミア上映され、2020年11月に全米公開、12月に世界に向けたデジタル配信がスタートしました。翌年10月には日本の一部の劇場で待望の公開となりました。

配信サイトにて「ぜひイヤホンで音声を聞いてほしい」というレビューを見て、なぜなのか疑問に思いながらもイヤホンを耳に視聴することにしました。タイトルから音楽系の映画だと思って見始めたのですが、想像していた内容と全く違いました。

あらすじは、ルーベンは恋人のルーとメタルバンドを組んで毎日一緒に過ごしていました。しかし急速に聴力がなくなっていることに気付き、そんな自分を受け入れられずに自暴自棄になります。ルーベンがドラッグに依存していた過去に再び戻らないよう、ルーはろう者のコミュニティに入居するよう勧めますが、管理人に恋人と一切の連絡をとることを禁止されます。新たな環境に戸惑い、耳がほとんど聞こえなくなった自分と葛藤します。様々な出来事や人と出会い、ルーベンが成長していく中でたどり着いた結末とは…。

 この映画は、視聴者がだんだん聞こえづらくなっていく主人公の疑似体験をしているかのように、音声がリアルに再現されています。見終わった後、イヤホンを推奨する意味と、この映画が“音響賞”を受賞したということがよく分かりました。

この作品は各種配信サイトで見ることができますので、ぜひイヤホンでご視聴ください。